タイコクラブ | Hallo Berlin!#6「20 Jahre!」 

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Hallo Berlin!#6「20 Jahre!」

もう2009年も終わろうとしていますが、今年ベルリンでは色んな20周年が重なった年でした。まず東西を分断していた壁が崩壊して20年。ドイツを代表するエレクトロニック・ミュージック専門誌、Grooveも20歳。そしてベルリンのテクノのメッカであるレコード・ショップ、Hard Waxも20歳です。11月〜12月はそんなお祝いパーティー・ラッシュでした。

まず11/19に行われたGroove(http://www.groove.de/)のパーティー。これは全国各所で異なるラインナップで開催されたのですが、ベルリンはこんなメンツで、クラブWMFで行われました。


目玉はRicardo Villalobos、Moritz von Oswald、Max Loderbauerの3名によるライブセット。これは以前にもSonarなどいくつかのイベントで披露されているのものですが、ベルリンでは初。ヴァルター・ルットマンという1910年代末からベルリンで実験的映画製作を行っていた監督の作品、『Berlin – Die Sinfonie der Grossstadt』(邦題は『伯林-大都会交響楽』というそうです!)を上映しながらライブ・サウンドトラックを演奏していくというパフォーマンス。

会場に到着するとベルリンでは珍しいくらいにパンパンの人の入り。辛うじてスクリーンは観られましたが、3人が演奏している様子はチラリとも垣間みれず・・・で、結局誰が何をどう演奏していたのかは全く分かりませんでしたが(笑)、とっても良かったです!!何が良かったかというと、まず映画そのもの。1927年に製作された作品なのですが、当時のベルリンの街の様子を追ったキュメンタリーなのです。人々の日常生活の様子が生き生きと捉えられていて、かつてここがどんな場所だったのか、とてもイメージが膨らみました。意外にも街並はあまり変わっていませんでしたね。馬車が走っていたり、人々の服装が全然違っているだけで、街の造りは基本的に同じ。この頃の東京は・・・?と考えると、全く違っていたことでしょう。特にストーリーはなく、テーマごとに編集された映像が短い章立てにまとめられています。ゆったりとアンビエントで始まり、終盤に連れて映像も音楽も少しずつピッチが上がっていく流れは、昨年のCarl Craig & Moritz von Oswaldによるクラシックの再構築アルバム、『Recomposed』に通じるものがありました。恐らく、映画のもともとのサウンドトラックも取り込んで再構築していたんだと思います。いずれにせよ、映像と見事に調和した、素晴らしいパフォーマンスでした。1920年代の実験映画と最先端のエレクトロニック・ミュージックの融合、それを一目見ようと平日の夜でも数百人が集まる環境。やはりベルリンは最高だなぁ~と、改めて噛み締めた夜でした(笑)。

ライブ後、しばらくのブレークを挟んで深夜のパーティーの部が始まったのですが、私はどうしてもシカゴのDJ Rahaanが見たかったので別のパーティーに移動。こぢんまりとしたパーティーでしたが、こちらもとても良かったです。初めてRahaanのプレイを体験できて感動。次回はもっとロングセットを聴いてみたい。

12/5には、同じ会場クラブWMFで『Hard Wax XX』と題されたHard Wax(http://hardwax.com/)の20周年パーティーが行われました。なんと8pmスタートという気合いの入りようで(笑)、さすがにそんな早く行っても体力が保たん・・・と12時頃行ったのですが、そのせいでHonest JonsのMark AinleyさんやMark ErnestusとTikimanのパフォーマンスなどは見逃してしまいました。

全3フロア+カリビアン・フードのケータリング付き休憩室、と様々なスペースがあったので一部しか聴けなかったのですが、Substanceのライブ、Anthony “Shake’ ShakirのDJプレイ、DJ Pete & Sleeparchive、Deuceのライブなどが観られました。実は出演者のほとんどが、実際にお店で働くスタッフ。そう考えると本当にすごいお店ですよね。当然、みんな意気込みも違います!それぞれ最高のパフォーマンスで、お腹いっぱい胸いっぱい。

お客さんもパーティー・ピープルというよりはややオタクっぽい(笑)、まじめな音楽ファンが多い感じでみんなじっくりと音楽を楽しんでいるようでした。

大阪からやってきたKillasanのサウンドシステム(なぜ大阪のシステムがベルリンにあるのか?という話はこちらで取材して現在発売中のWax Poetics Japan No.07に掲載してもらっていますので、興味のある方はぜひ読んでみて下さい!)もしっかり重低音を鳴らして活躍しておりました。

これだけエッジーでこだわりのレコードを売りながら20年も続いているのは素晴らしいことだと思います。これからもずっと続いて欲しいですね。ちょうど先月のGroove誌の記事にもなっていたのですが、20周年を迎えたHard Wax、今後はデジタル配信にも着手していくそうです。今その準備が着々と進められているそう。「ヴァイナルはどうなっちゃうの!?」と心配するなかれ。もちろん基本はヴァイナル・ショップ。ただヴァイナルを買わない人にも優れた音楽を楽しんでもらえるよう、チャンネルを増やすということのようです。なので、日本からもぜひアクセスしてみて下さいね!

浅沼優子/Yuko Asanuma

主な仕事は音楽ライター/通訳/翻訳など。
インディペンデントなヒップホップやダンス・ミュージックを得意分野とし、「徹底現場主義」がポリシー。
おもし ろそうなライブやパーティーをひたすらチェックしつつ、日本の音楽誌、カルチャー誌、ファッション誌などで通訳やインタビュー原稿の執筆をやっています。
現場で鍛えた耳と足腰には自信アリ。拠点を東京からベルリンに移し、新生活を始めると共に現地の音楽事情をレポートしていきたいと思います!


2009-12-25th Up 



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