連載4回目にしていきなりベルリンではない場所の話になってしまいますが、先日フランクフルトに行く機会があったので、フランクフルトのクラブ体験記をお届けします。
フランクフルトといえば、最も有名なのがSven Väthのクラブ、Cocoon。だーいぶ前に、UnderworldのKarl Hydeにインタビューした際、「世界最高のクラブはどこだと思いますか?」という質問に、「設備という点ではCocoonかな」と答えていたのがとても印象に残っていて、そんなすごい設備ってどんなんなんだろうとずっと気になっていました。
個人的にはゴージャス系のクラブは全く興味がないので、私好みのクラブではないだろうとは思っていたのですが、社会見学ということで!ちょうど行った週末の金曜日はPoker Flatの10周年パーティーで内容も悪くないということで、行ってみました。

楕円のようなかたちをしたビルの中に入ると、すぐにメインフロアの入り口が。それを囲むようにぐるりと通路があって、そこからサブルームやバーに行けるようになっています。メインフロアはたくさん段差があって、噂のお立ち台では奇抜な衣装を着たダンサーが踊ってます。音はなかなか良し。
これだけでもかなりエンターテイメントです。
内部はcocoon(蛹)という名前らしく、なんか昆虫っぽいというか(笑)、グネグネとした曲線だらけ。
異空間っぽい演出は面白くて凝っていましたが、ちょっと90年代っぽさは拭えないかも。
ただ、それを逆手に取って超レイヴっぽいパーティーをやったら楽しそうではありました。
ベルリンで面識があったので挨拶したかったけど、なんせフロアからブースが遠い!というか、どこからブースに登れるのかさえ分からん。入り口のお姉さんに聞いてみるも、「フロアから手を振ってみて。DJに招き入れられる以外にブースに入る方法はありません」ってマジで~?気づくわけないじゃん!!周りに客によっぽど必死なグルーピーだと思われるのも嫌なので(笑)、諦めました。
Argyのプレイは初めて聴いたけど、若いわりにやたら渋めのシカゴっぽいハウスが多くて、意外と硬派路線。もっと落ち着いたベルリンのクラブでちゃんと聴きたいわ。
しかし、このクラブの致命的にダメなところは、客。客がダサすぎる!男性はほとんどが短髪をジェルで立たせました、みたいな髪型にポロシャツか襟付きシャツをジーパンにイン。そして、革靴。ウーン・・・。
そして女子はブロンドでストレートのロングヘアに黒のミニワンピというのが王道のようで、半分以上がそれ。ウーン・・・。普通にナンパ箱!?音楽を楽しみに来ている客はほとんどいないようでした。Poker Flat知ってる人は何人いるんだろうか。
まあ、だいたい予想通りではありましたが、私のような音楽に没頭して黙々と踊りたいタイプには向かないところでしたね。「早いけど帰ろうかなー」なんて思っていたら、そんなダサ兄さんの一人に話しかけられました。聞くと、一緒に来た男友達は女の子を見つけてみんな散ってしまったそう。どおりで暇そう(笑)。「一緒に踊りませんか?」と言われたので、「酒なら一杯つき合う」と言って一杯飲みました。
この「一緒に踊りませんか?」って、日本じゃまず聞かない文句ですが、どうやらドイツではクラブでナンパしたいときにまず言うことになっている(というか、そう信じられている?)ようで、結構言われます。これで相手がめちゃダンスが上手いというならともかく、大抵は「つーか、あんた踊れんの?」って奴ばかり(笑)。
ニューヨーク辺りのハウスのパーティーとかだと、本当に踊りの上手いお兄さんが手をとってクルクル回してくれたりするんですけど(笑)、ドイツは踊りが上手い人はほとんどいない。でも関係なく踊ってるところが好感持てる。しかし、人を誘うのはどうなんでしょうか。特にゴリゴリのテクノがかかってるクラブで言われても困るんですけどー!?
前なんて、ベルリンでAbe Duqueのプレイ中に角刈りの高校生みたいな男の子に「一緒に踊りませんか?」と言われ、「いや、一人で踊りたい」と低調にお断りせざるを得ませんでした。あんなアシッド・テクノでどうやって一緒に踊るんでしょーか!?ほんと謎です。声かけるにしても、他の誘い方を考えて欲しいものです。こういう場合は「一杯飲みながらちょっと休憩しない?」というのが正解でしょう。
と、だいぶ話が逸れましたが、Cocoonはそんな感じで本当に社会見学をして終わりました。でも、フランクフルトに行くことがあれば、一見の価値はあると思いますよ。Sven番長がやっているときなどはそれなりに面白いかもしれません。
カンファレンス参加してたらいつ寝るの?って感じですが、綿密に計画を立てて有意義に過ごしたいと思います。
主な仕事は音楽ライター/通訳/翻訳など。
インディペンデントなヒップホップやダンス・ミュージックを得意分野とし、「徹底現場主義」がポリシー。
おもし ろそうなライブやパーティーをひたすらチェックしつつ、日本の音楽誌、カルチャー誌、ファッション誌などで通訳やインタビュー原稿の執筆をやっています。
現場で鍛えた耳と足腰には自信アリ。拠点を東京からベルリンに移し、新生活を始めると共に現地の音楽事情をレポートしていきたいと思います!
2009-10-25th Up





